この世の限り


 さてさて、このblogの左下にはLast.fmではすでに回数がカウントされていますが、気にしないでください。しかも斎藤ネコさんの字が違いますね。あららら…。こりゃ、失態だな。

 さてさて、椎名林檎の3年ぶりのソロとして活動するうちの第一弾となるシングル『この世の限り』が発売されました。早速購入です。

 3年ぶりのソロでの活動で明るく晴れやかにポップ宣言といった印象です。2度目のポップ宣言、1回目はカルキ期。自身の暗い境遇に加え、コアな部分をあまりにも鮮明に表しすぎて、あまり理解がされないものになってしまった。その重たい過去を一気にひっくり返す、最高のシングルになったんじゃないかと思います。

 ポップ宣言と言っても、もうここまで成功を収めた椎名林檎にとっては、セルアウトやアーティストのカラーを一気に進化させるようなものではありません。基本に忠実に、自分の今まで養ってきた音楽感をしっかり受け止めて、それを正しく美しく作品として昇華させるという作業を行えたということで、これは歓喜のときなのです。

 東京事変の時と違って、ロックの色は一切ありません。あくまでもポップ。やっぱり、林檎ちゃんにとってロックというのは音楽ジャンルのただ一部でしかないんでしょうね。(特別なジャンルではあるんだろうけど。)バックボーンが豊富なんでしょう。父親がたしかレコード好きで、子供の頃からピアノをやって純音楽を通って、中学時代はブラックミュージックを通って。そういった子供の頃からの豊富な音楽力(とここではいいましょうか。)を見事に爆発できたと思います。しかもそれを実兄・純平という同じバックボーンをもつ、確実に信頼できる相手とのユニゾンで作品ができるっていうのは、なんともうれしいこと。

 いや〜。嬉しいな〜。本当に聞いていると嬉しくなく。とても嬉しい作品です。聞いたら確実に笑顔が出てくる。

 2曲目の錯乱。映画のタイトルとかけています。この曲はね〜、ビブラフォンがいいです。やっぱ、この先流行るなビブラフォン。メロが王道で素晴らしいです。カウントダウンジャパンに行った人の感想として、林檎ちゃんの歌が上手いっていうのが多かったんだけど、それを見ているだけでは今さら何でかな〜って思ったんだけど、この曲でなんかわかったきがする。よくなっている。表現力も声の安定性も。さては磨いてたな〜。影でこっそり。

(一応、この日のしたのエントリーでもちょこっとこのCDについては述べていますんで、そっちも見てください。
http://d.hatena.ne.jp/monch71/20070116/p2 )

この世の限り

この世の限り