私と放電


 椎名林檎「私と放電」買いました。今回は、椎名林檎名義で出しているシングルのカップリング、その他アルバム未収録曲のコンプリート版、Bサイドベスト盤となっています。

デビュー10周年記念盤

 今年は椎名林檎デビュー10周年という記念すべき年です。98年に「幸福論」で椎名林檎はデビューしています。その年「歌舞伎町の女王」で注目を集め、翌年「ここでキスして」「無罪モラトリアム」「本能」で大ヒットという道を10年前にたどっています。

 その記念すべき年の今年なんですけど、林檎ちゃん、活動&作品発表が点でありません。今回の盤の発売で姿を見せたのも、WEB上の動画のみということで・・・。なんともファンとしては、寂しい活動内容です。

 一応、今のところ決まっているのが、11月末に10周年記念公演を盛大にやることと、自主イベント・ソサイエティーオブシティゾン開催、そしてライジングの出演ってのはあるんだけど、それ意外は全く・・・。一応、2つのフェスは東京事変として出るから、たぶんバンドの方は大丈夫だと思うんだけど、ちょっとバンドが心配。でも、サイクルとしてはそんなもんか〜。やっぱりJ-POPのアーティスト達の多忙っぷりはおかしいよ。もしかしたら、林檎ちゃんのサイクルの方が音楽家として正しいかもしれない。でも、やっぱり心配。

最近の林檎模様

 最近の僕の林檎ちゃんを見るテーマとしては“音楽家かくあるべき”ってことで、音楽家としてどう活動していくか、どのようなフォーマットで商売をしていくのかってことの取り組みにフォーカスを当てて、見ています。

 Radioheadが“In Rainbows”をあのようなカタチで発したことが、強烈に印象に残っていますが、今、音楽業界は劇的な変化をしていることは、間違いない。その中で、椎名林檎という存在は、今年30歳になるという若さなんだけど10年選手で、そして影響力もあって。アーティストとしては、かなりの政治力を持つはずです。僕はそう感じます。

 だから、椎名林檎はあまり下手なことできないと、僕は思っています。音楽家とファン、そしてそれ以外の世間との関係性を、理想的なカタチで、音楽業界と受け側ファンに示すことができるポジションに、いると思います。

 まあ、そんなめんどくさい事考えて無いかもしれないし、望んでないかもしれない。でも、僕は、一般から見ても椎名林檎という存在は、デカイ存在だから、そういうことやって欲しいのさ。

 ここ2・3年の椎名林檎の商売の傾向として、“贅沢商売”ってことが言えると思います。とにかくリリースするものの値段が高い。学生の僕には、手が届かないものが数多くあります。今回もDVD「私の発電」までは買うだけの余裕は無かったし・・・。「私と放電」に関しても、全く新たな制作費はかかってないのに、3800円もするんだよ!ちょっと、ありえなくね〜!それに10周年記念の公演も、特別席は2万円だってよー!その他S席も8000円だってよー!もー、高すぎる・・・。

 たぶんそこにも意図があると思うんですよ。なんでこんなに贅沢商売なのかを考えてみました。その答えは、音楽に対するお金ってのは、もともとこれぐらいは本来かかるものじゃないか、と言うことに行き着きました。

 音楽ってのはさ、完全に芸術品な訳で嗜好品で。それでその商業的価値は受けて側に依存してしまうわけです。だから、林檎ちゃんは、聞く側にもそれだけのコストを掛けさせることによって、その分だけ良い作品を出しますってことを宣言していると思う。実際、林檎ちゃんにはそれだけの実績があるのでファンとしても信頼感はある。

 もともとですよ、CDとかレコードって買うときって、昔は結構気合入れて買っていませんでした?けっこうな大きな買い物だったはず。でもさ、最近はボタン一つでダウンロードできるし。手軽さは抜群で。だから、そこに掛ける情熱みたいなもの、自然に薄れてませんか?ハングリー精神の落ち目みたいな。

 音楽を安っぽい商売にするな!もっとお金を掛けて、良い物を作り上げていこう。そんなことで贅沢商売をしているんじゃないかと思います。

「私と放電」について

 あー、ちょっと長くなった。今までは完全に僕の思案でしかないな〜。まあ無視してもらって結構です。ちゃんと作品のことを書きます。

 あらためてB面の方の曲を聴くと、やっぱり林檎ちゃんは、すごいメロディーメーカーであり、曲によって多様にそのカタチを変えることができる音楽的な素養もあり、そして歌詞をはじめ世界感にも感服することができます。いや〜、すごいわ、林檎ちゃん。まあ知ってたけど(笑)

 とにかくそんな感じです。このCDはいろいろな人に貸して回りたいな〜。もっと林檎ちゃんの素晴らしさをいろんな人に触れてもらいたい。自分の棚にだけにしまっておくのは勿体無い!

「私と放電」この1曲

 いろんな人のブログや日記を見てると、皆様それぞれに、曲に思い入れがあるご様子。僕も何か一曲だけ選んで語りたいな〜。

 僕は安易に「すべりだい」がイイ〜!とか、「あおぞら」がイイ〜!とか、とか言いませんっから!!!どう考えても「眩暈」だろうが!!!「リモコン」じゃなくて「眩暈」だろ!最初の林檎ショックは、みなさん「眩暈」だったはず!

 いや「Σ」も素敵!いや、「メロウ」もいい!う〜ん「迷彩」も捨てがたいな〜。やっぱり「君ノ瞳ニ恋シテル」だろ!いやいや「輪廻ハイライト」でしょ!そりゃ「愛妻家の食卓」やろうもん!

 もう考え出したら、つきません。考えてるだけで、十分楽しめます。林檎ちゃん大好き日記。

 やっぱり一番最高なのは「17」です。

「私と放電」:このブログでの企画案

 「私と放電」で一つ企画作ろうと案はあったんだけど、あんまりパッションが行っていません。案としては、まあ懲りずに全曲レビューですが、僕は稀代の林檎マニアなんで、まったく今回の為に下調べとかせずに、僕が日常的に持っている林檎知識だけで、全曲レビューしてやろうじゃないかという。まあ、下調べしないでだから、かなり事実と異なることが出てくるんじゃないかとか思うんだけど、それはそれで面白いんじゃないかと思って(笑)3・4回に分けて、今後やってみるかなぁ〜。

書き忘れ

 今回Bサイド集出したけど、『新しい音源も全く無くて、ヲタ的には不満だわ〜』って声、たくさん聞かれますけど、僕は嬉しかったな〜。だって、持ってるシングルを一枚一枚PCにインポートするの、かなりめんどいちゃもん!

 それと、歌詞カード!これ全部、シングルとかと全く同じフォントじゃない?こんな細かいところまで気が使われていて・・・。すごくテンション上がった!


 以上です。こんなにバカ長いのに読んでもらって、ありがとうございます。

私と放電(初回限定盤)

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