Electricが素晴らしい


 mixiの方では一回愚痴りましたけど、はてダの日記がこのところ書けません。自分の中でハードルが上がってしまって・・・。今のところ、テキトーに書きたくないんです。ダラダラ書きたくない、こっちに関しては。あと、ニューな事以外は書きたくない。すでに言い表せられていることとかを、馴れ合い用のネタとして提供したくない。だから、書いてみては、おもしろくないと言って、ここんところいろいろ消去しています。ボツネタが何個かありました。

 では、そんな中勝ち抜いた一ネタ、髭(HiGE)のElectricが素晴らしいという話を。


 髭(HiGE)の1ソングアルバム、Electricがとにかく素晴らしい!まずこのフォーマットを、どう表現していいのかがわからない。40分の曲が1曲だけ入っているアルバム。便宜上、一応6つのパートには分かれているが、6つのパートをして1曲なのだ。42分まるっきり聞いて1曲なのだ。そしてその40分間聞くに堪える1曲なのだ。

 なんでこのようなフォーマットを施したかというと、それは髭(HiGE)のスタッフが書いたこのコメントを読んでもらえれば、すべて納得すると思う。

Electricでファンタスティックなロングトリップへようこそ。


 昨年末、Chaos in Apple Tourを大成功に終わらせた髭(HiGE)の今年前半の活動は、その大部分が5枚目のオリジナルアルバムにむけた新曲制作期間にあてられていた、ハズだった。事実、曲づくりは順調に進められていた。そんな折、何の予告もなしにスピードスターレコーズに届けられた1枚のCD-R音源…
「……???」
 さっそくプレイヤーで再生してみると、その場にいたレーベルスタッフたちがザワつきはじめた。そこには、これまでの「髭ロック」とはだいぶ趣きの異なる、壮大でファンタスティックなエンタテインメント作品、『Electric』が収録されていたのだった。
 制作の経緯をバンドに質してみると、「『Acoustic』をロングリメイクする、という以前から暖めていた構想を、曲づくりやライブ準備の合い間を使ってハードディスクレコーダーで制作してみたところ、40分を超える大作が面白いように完成してしまった」ということだった。さらに完成いたる経緯も詳しく聞いてみると、「いったんはCD収録時間ギリギリの構成も出来かけた」そうだが、「家でリスナーの気持ちになって聴いてみたら長すぎた」ので、あらためて40分強にまとめ上げたのだという。
 彼らにしてみれば「遊びが高じてできた作品」ということになるのかもしれないが、こんな素敵な音源をわれわれレーベルスタッフが放っておく手はない。もともと髭(HiGE)のリリース計画にはなかった作品ではあるが、ぜひ広く音楽ファンの方々ともこの音源を共有したい、という思いで、「Electric」の発売が決定した。
 それにしても…。2005年の「Thank you, Beatles」発表以来、2年半で4枚ものアルバムをハイペースに制作し、さらにこれだけ野心に溢れた音源を創り上げる彼らの創作キャパシティーにはまったく驚かされるものだ。


SPEEDSTAR RECORDS髭(HiGE) 担当ディレクター

 見てよ、このスタッフサイドの興奮しよう。アルバム作って〜ってお願いしてたら、こんなの作っちゃったワケよ。そんな無茶苦茶なことをやっておいて、それをすべて作品力で説き伏せて、周りを動かすっていう、そういうのに感動しました。この文章読んでいて。

 40分1曲っていうと、たいてい実験作で、要素要素を繋ぎ合せただけでしょ〜って思われているなら、それは完全な大間違い。1音1音にそれぞれが役割があり、それが完璧に組み立ててある、完全無欠の40分。普通の4分の曲が、そのまま尺だけ長くなっちゃった〜と捕らえてもらうと、たぶんそれでいいと思う。

 何より元の曲のAcousticの名曲っぷりが、まあ際立っていますね。

正直もう 正直もう
右も左もあったもんか 正義も悪もないんだもんな 嫌んなっちゃうよ
何度だって言うぜ 何万回も
このメッセージ聞こえるかい? このメッセージ聞こえるかい?
このメッセージ聞こえるかい? このメッセージ聞こえるかい?


正直もう 正直もう
右も左もあったもんか 選択肢もないんだもんな 嫌んなっちゃうよ
何度だって言うぜ 何万回も
このメッセージ聞こえるかい? このメッセージ聞こえるかい?
このメッセージ聞こえるかい? このメッセージ聞こえるかい?

 これだけのフレーズを繰り出せたバンドが、ここ10年にいたでしょうか?いや、絶対いないはず。髭(HiGE)は間違いなく、00年代の、そして僕らのロックヒーローだ。

 最近本当にロックがかっこいいな〜って感じていて。すげーよ、ロックミュージック。90年代で完全に死んでしまったと思っていたんだけど、どうやら違うみたいだよ。今のロックは本当にかっこいい。

 当たり前にかっこいいことができるバンドが、もの凄く出てきている。なんで今までこんなわかりやすくかっこいいことを、できてこなかったの?って言うぐらい、根本的にかっこいい。

 いとも簡単に今までの最高到達点を大きく越えた着地点を見出してくれる、めちゃくちゃバランス感覚がよい、髭(HiGE)。シガベッツも、同じように他のバンドの何個も上の着地点に、フワっといとも簡単に着地してしまった。またボウディーズも、グルーブの面で、さらに上の着地点に乗っかりそうね。リリーアンドリメインズも、すごくその点で期待が持てる。

 海外で言うと、フラテリスが大好き!プライマルスクリームの最近やっているのが、凄く好き!CSSのロッキンなアルバムが大好き!

 ロック本当に熱い。熱いって言うより、めちゃくちゃ凄い。めちゃくちゃ凄いというよりも、根本的にかっこいい。素晴らしい。本当に今、ロックミュージックにメロメロです。


 このエントリーを書いている間にElectric1曲聴き終えてしまいました。ぶつ切りにして聞くものじゃなんだよ。アルバムとして聞くんじゃないんだよ。1曲をして聞くんだよ。是非、髭(HiGE)の世界を堪能してください。根本的に素晴らしい音楽に飢えている皆様へ。

Electric(初回限定盤)

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<追記>そんな髭(HiGE)を推し続けた、のっちはやっぱり凄い!というより、頭が悪い!最高!