エスニック・プラネット・サバイバル

 Saori@destinyの新曲「エスニック・プラネット・サバイバル」を聴いて触発された感覚について書いていきます。キーワードは「トライバル」。

 昨年のベストアルバムからは外してしまったのですが、どうしてもスッキリしない気持ちだったので、態度保留にしていたアルバムが2枚ありました。

Danse Macabre

Danse Macabre

 The Lowbrows、初のメジャーレーベルからのリリースのアルバムです。

 1stアルバムがギターを多用したロック感のあるダンスミュージックアルバムでしたが、今作はロック感は薄れ、少しダイナミックさを小さくなったんですが、彼らの描きたい感情をダイレクトにコミットしたような作品なんじゃないかと思います。

「Papa's Got A Brand New Pig Bag」 THE LOWBROWS


 クラブでの映像かつ音割れが酷いですが、曲はこの曲です。カバー曲ですね(原曲知らないけど)。ホーン隊はなんと、SOIL&“PIMP”SESSIONSを起用しています。


Hi Heel

Hi Heel

 The Beachesは、どこか架空の楽園のビーチで、さも陽気な雰囲気のもとに暮すような風景を描写をしたアルバムを1st 2ndと続いて発表していたのですが、本作は楽天的な雰囲気はどこかに行ってしまい、どことなくダークなムードが漂っているアルバムになってしまいました。おそらく彼らの本来コミットしたかった感情は、こちらだったのではないかと考えたりします。暗いムードの反対にある、明るすぎる世界を演出していたってことで。

「フラチ」 THE BEACHES


 「大胆な2・3人 気がつけば2・3万人 フラチなビート フラチなビート フラチなビート」。歌詞からもレイブな感じを描こうとしているのは分かります。


 2枚のアルバムとも「トライバル」な雰囲気に包まれています。そう言えば、Basement Jaxxのニューアルバムもそんな感じだったし、Major Lazerなんかにも用いられたんだろうし、「トライバル」ってのは昨年の一つのトレンドだったのかもしれません。


 そんな中Saori@destinyの新曲。この曲を聴いて、上記の2枚の情景がスッポリと自分の中に入ってきました。なんか上手いこと理解しちゃった。

エスニック・プラネット・サバイバル」 Saori@destiny


 Saori@destinyタワーレコード限定で発売されたシングルのタイトルナンバーです。500円なので安いよ。来月はHMV限定で別のシングルをカットし、4月にはアルバムの発表も控えています。

 強いトラックに、薄く突き刺すようなボーカルが載ったトラックで、かなり攻撃的。また、saoriの独特な極端にダークな感情ともトライバルな感じのトラックとはよくマッチするんじゃないかと思います。

 トレンドを早くも感じ取って、それを曲とパフォーマンスのフォーマットに落とし込んだんでしょうか?もしそうだったら、凄い感じがしますね。

WORLD WILD 2010

WORLD WILD 2010